防錆油との比較

防錆油との比較

分類・項目 気化性防錆材(ラン・ラン) 防錆油
防錆力・効果 特徴 気化力の高い防錆成分を使用しており、密閉された空間であれば、少ない量でも広い容積をすみずみまで効果を発揮する。 もっとも伝統的で汎用的な防錆方法。
従来、工場の製造工程は防錆油を使う前提で考えられている。
対象金属の形状 空気の力で防錆成分がすみずみまで到達するため、複雑な形状でも対応可能。
パイプ内面、溝の奥、密集された部品の奥でも作用する。
単純な形状には向いている。
はけ塗りできない形状、どぶ漬けでのエアポケットなどで未塗布部分が発生し、サビの原因となる。
防錆力 気密性の高い梱包を行うことで、6ケ月以上の防錆力を発揮する。
密閉度合いに防錆力は影響される。
油状型で厚膜の防錆被膜を形成するタイプであれば、1年程度防錆可能。
溶剤希釈型のタイプであれば1ヶ月~6ヶ月程度の防錆期間が一般的。
防錆の即効性 数分ですみずみまで吸着する。 塗布するだけで効果を発揮する。
対象金属 さまざまな金属・非鉄金属に対応 さまざまな金属・非鉄金属に対応
結露 結露でできた水滴を除去する力はない。
ただし水滴内に防錆成分が溶け込み、水滴をアルカリ性にすることから、ある程度の防錆効果を発揮する(全金属用ラン・ラン)。
膜厚が薄いタイプは結露による影響を受ける。
安全性 安全性 有害物質不使用 引火性がある。
また作業環境が汚れによる転倒事故などの防止配慮が必要。
作業性 荷姿 手のひらサイズで軽量コンパクト。1個=約2g ドラム缶、一斗缶など重量物となる。
使用方法 対象物を梱包した中に、ラン・ランを入れるだけで効果を発揮する。
また極めて軽量でかさ張らないため、現場作業が楽。
スプレー塗布、はけ塗り、どぶ付槽への浸漬などの作業を行い油分を対象物に付着させる。
現場でドラム缶、一斗缶などの重量物のハンドリングが必要となる。
気密性の維持 × 防錆レベルに応じた気密性をもつ梱包が必要。 対象金属に油膜が付着していれば作用する。
除去のしやすさ 開梱するだけで防錆成分が揮散するため、除去の手間がまったくない。 × 除去するには脱脂洗浄・乾燥やふき取りの工程が必要であり、手間・コストが多くかかる。
工場の美化 オイルフリーの成分のため作業環境を汚さない。 × 油汚れに対処する必要がある。
対象金属の美観 目に見えない分子が吸着しているだけなので、対象金属の美観を損なわず、触ってもべたつかない。 × 油しみ、油やけ、油分によるベタツキやホコリの付着など、外観を損なう。
環境負荷 廃棄 部品の出荷防錆の場合、通箱を使った納品を行えば、ラン・ランのみが廃棄物として発生(燃えるごみ)。 × 2次工程での脱脂洗浄が必要なため、それに伴う廃液処理、水処理が発生する。

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